いつか 遥か神代の御世に生を享けし子供たち
共にした幼き時代は やがて終わりを告げた

幾年かの別離を経て 再び相間見えるは宮の中
片や御神に選ばれし神子として
片や神子の妻となる姫君として

いつか 遥か先の時代に語られし夫婦がふたり
神授の勾玉として顕現したるは 定めか絆か

巡逢は何がゆえか
再会を齎したるは誰が意志か

命と御魂の行く末と由を定めるは
生に意味を授けるは 神か 人か
ああ、ほら。──加々知様。
ご覧になって。

私たちが見守り、慈しみ、愛した
人の子たちの選択みちを。